ONE PIECEの中に登場する病気まとめです。
ONE PIECEの世界特有の病気もあれば,現実世界にもある病気も登場します。
壊血病
2年前にヨサクがなっていた病気。
一昔前までは航海につきものの絶望的な病気として知られていた。しかしその原因はただの植物性の栄養の欠乏であり,昔の船は保存のきかない新鮮な野菜や果物を載せていないために発症する病気だった。
【現実世界での壊血病】ビタミンCの不足によって起こり、全身の衰弱、貧血、歯周病、皮膚の出血などが特徴的。
日射病
2年前,リトルガーデンからアラバスタ王国へ向かう際に発熱したナミが,自分の病気をこれではないかと疑った病気。
【現実世界での日射病】熱中症のうち,直射日光が原因となっているもの。日射病は直射日光による日焼けと熱により、発汗などによる体温の冷却が間に合わなくなり、体がオーバーヒートして起こる。
5日病
2年前にナミがかかった病気。
高温多湿の密林に住んでいる有毒ダニ「ケスチア」に刺されるとなってしまう病気。ケスチアは100年前に一般には絶滅したとされている。
ケスチアに刺されると刺し口から細菌が入り,5日間潜伏して苦しめ続けて死に至らしめることから「5日病」の名前が付いた思われる。
症状としては,
- 40度以下には下がらない高熱
- 重感染
- 心筋炎
- 動脈炎
- 脳炎
などがある。
ケスチアは一般には100年前に絶滅したとされているが,リトルガーデンは文明が進んでおらず,ここの密林にはケスチアが生きており,ナミに感染した。
ナミがドラム王国へ到達したときには既に発症して3日が経っており,あと2日遅れたら死んでしまっていたが,Dr.くれはの治療とその後のチョッパーの対応で命を取り留めた。
ヨーキブルックが所属したルンバー海賊団の船長”ヨーキ”は,”未知のウイルス”に侵され,”未知の病”で冒険を離脱した。
船員の「前に上陸した密林で貰ったのかも知れん・・・」というセリフや,ヨーキについているあざのような傷跡がナミの傷口と似ているため,5日病であると思われる。
不治の病
ONE PIECEの作中において,”不治の病”と表現された病を患った人物は,Dr.ヒルルクと,ゴール・D・ロジャーの2名。
2人がかかった”不治の病”が,同一の病かどうかは不明。
ヒルルク
Dr.ヒルルクがかつて遠い西の国の”大泥棒”だったころに患っていた,重い心臓の病。ありとあらゆる名医を訪ね回り,治療を受けたが,誰にもその病を治すことができず,ついには死を宣告されてしまう。
いらだち荒れるヒルルクであったが,通りかかった山で,山いっぱいに鮮やかな桜を見る。その風景は息をのむほどに美しく,再び医者にかかったときには,「まるで健康体だよ」と言われた。
ヒルルクはこの桜を”奇跡の桜”を呼び,”信念の象徴”である自身のドクロのマークにも入れた。
ヒルルクはこの治療の体験を「心の底から洗浄されるような奇跡の治療」と表現し,ドラム王国に”奇跡の桜”を咲かせる研究を続け,死後に成功した。
ロジャー
海賊王ゴール・D・ロジャーはこの”不治の病”にかかり,ラフテル到達後に海軍へ自首した。
当時海で一番評判の高かった灯台守でもある医師「クロッカス」のみがその苦しみを和らげる術を持っており,ロジャー海賊団最後の航海に付き添い,ラフテルへの到達を見届けた。
ロジャーはラフテルへ到達する3年前に”不治の病”を患い,ラフテルへ到達してその1年後にローグタウンにて処刑された。
潜水病
2年前までモンブラン・クリケットがなっていた病気で,ダイバーがなりやすい病気。
海底から海上へ上がる際の減圧不足が原因でなる病気。減圧不足により体の中にある元素が溶解状態を保てずにその場で気泡になり,血管や血管外で膨張し,血流や筋肉・関節に障害を与えてしまう病気。
普通この病気は持病になったりすることはないが,クリケットは無茶な潜り方を毎日続けたために持病のようになっていた。
【現実世界での潜水病】減圧症とも呼ばれる。周囲の環境の圧力が急速に減圧されると、組織に溶解している気体の溶解度が減少する。その結果窒素ガスなどの気体の体積が増加し、組織が圧迫され、血液の流れが悪くなる。この状態を「潜水病」といい,減圧によって起こるために減圧症」とも言う。
樹熱(きねつ)
約400年前のジャヤの”シャンドラ”の村を苦しめ続けた疫病。偶然訪れた植物学者モンブラン・ノーランドの手によって村は救われた。
”コナ”という木からとれる”コニーネ”という成分が特効薬となる疫病。この病気は植物にも感染するため,人から森へ,森から人へ感染し小さな島そのものを滅ぼした例がいくつも存在する。
【樹熱の歴史】約460年前まで樹熱の致死率は90%の鬼病で,ノーランドの故郷であるルブニール王国の国民10万人が,この樹熱で亡くなったという過去もある。しかし400年前,南の海の植物学者が”コナ”の樹皮から”コニーネ”という成分を発見し,特効薬が生まれたことで致死率は3%にも満たなくなった。【樹熱に苦しめられたジャヤの歴史】
カルガラたちの住んでいた400年前のジャヤでは,謎の疫病として樹熱が流行していた。そのため樹熱の特徴であるあざが出たら死を待つのみとなっていた。
そのため当時のジャヤでは,”カシ神”と呼ばれ畏敬の対象となっていた大蛇に”生け贄”を捧げることで収めようとしてきた。
そこへ偶然ノーランドの探検船が訪れ,生け贄の儀式を中断させる。一度はシャンディアから目の敵にされたノーランドたちだったが,その後コニーネから特効薬を作り出して村を救ってみせた。
ノーランドたちとシャンディアの戦士たちは懇意となるが,最終的には「とある勘違い」ですれ違ってしまう。
シャンディアの戦士たちが住むジャヤには,先祖たちの魂が宿るとされる”身縒木”という林があった。しかし樹熱は植物にも感染する疫病。感染した人間たちを治療しても,感染した木々を斬り倒さない限り,根絶することはできない。
ジャヤの”身縒木”には樹熱が感染しており,ノーランドたちはこの木々が大切なものだと知らずに斬り倒してしまう。それによりノーランドとシャンディアの間にすれ違いが生まれてしまった。
ノーランドの出航の直後に真相を知ったカルガラが叫び,なんとか誤解は解けたが,ジャヤは”突き上げる海流”によって空島へ運ばれ,ノーランドが次に訪れたときにはなくなっており,再会は果たせなかった。
珀鉛病(はくえんびょう)
トラファルガー・ローが幼少期に患っていた病気。ローの出身地フレバンス王国を滅亡に追いやった病気。
地層からとれる「珀鉛」という鉛が原因で発症する病気。珀鉛に含まれる少量の毒が体内に入ることで発症し,寿命が縮む。そしてこの病気は遺伝し,遺伝した子の寿命はさらに短く,その子の子供の寿命はさらに短くなる。
祖父母世代・親世代・子供世代と,寿命のズレのせいで全世代似た時期に発病し,一斉に寿命が訪れてしまう。
ローなどの世代は,大人になる前に寿命が訪れるという事態に陥っていた。
【珀鉛病の歴史】フレバンスは童話の雪国のように地面も草木も真っ白で,この世とは思えない程美しい国だったことから”白い町”と呼ばれた。
ある時国の地層から「珀鉛」という鉛の一種が発見され,それが幻想的な風景の源と判明。珀鉛からできる食器・塗料・甘味料・化粧品・武器までも質の高い珀鉛の品々は世界中から買い手が付いた。約116年前,珀鉛産業はフレバンスの一大産業となった。
世界政府も運輸業に参入。珀鉛は底なしの金を生み,「白い町」は人々の憧れとなる。
100年ほど前,世界政府は国の地質を調査し,実はすでに珀鉛の正体を知っていた。珀鉛には,取り扱えば人体をむしばんでいく毒が含まれていると知っていながら,目先の巨万の富に目がくらみ,政府と国の王族はその事実を隠した。
それにより国民たちは何も知らずに珀鉛を掘り続けることとなる。
世界が珀鉛の有毒性に気づいたころにはもう遅く,珀鉛病の寿命のズレのせいで全世代に一斉に発病し,いかなる医師にも止めることはできなくなっていた。
国中同じ症状で死んでいくフレバンスの人々を見て,隣接する国々は珀鉛病を伝染病と思い込み,八方から通路を塞ぎ,隔離措置を取った。
フレバンスの王族たちは政府の手を借り早々に国を脱出。国民は見捨てられた。他国での治療・移住を希望するフレバンスの出身者たちは,まるで檻から逃げ出すモンスターのように恐れられ。射殺された。
これに黙っていないフレバンスには,皮肉なことに”鉛玉”は腐るほどあり,攻撃を開始。これに”反撃”という大義名分を得た諸国も容赦はせず,フレバンスは焼き尽くされてしまった。
ローには医者である父と母,そしてローを慕う妹ラミがいたが,諸国の攻撃で”駆除”されてしまった。
ミイラ
クイーンが開発した”疫災弾”の一種の奇病。
症状は,
- 撃たれた箇所から広がるような高熱
- 焼けるような全身の痛み
- 噴き出す血液
- 果てには干からびて腐った植物のようになる
など。接触で感染してしまう。
兎丼の囚人採掘場でダイフゴーが囚人へ向かって撃っていた疫災弾で,心まで囚われてしまった囚人たちを説得するためにルフィも感染してしまうが,チョッパーが解毒剤を作ったことで助かった。
チョッパー曰く構造は意外と単純らしい。
氷鬼
クイーンが開発した”疫災弾”の一種の奇病。
症状は
- 氷鬼となって暴走する
- 凶暴性と筋力が増す
- 皮膚が異常冷却される
- 命はもって一時間
- 倒してもゾンビのように再び立ち上がる
- 火を使って体の冷却を止めるとウイルスは増殖しない
など。触れたり噛まれたりすると感染する。
鬼ヶ島ドクロドームにて,クイーンがアプーに抗体を持たせて「鬼ごっこ」をさせ,チョッパーが全員分の抗体を作り,それを霧状にして充満させることで敵味方関係なく氷鬼から救って見せた。
女になる病
黒ひげ海賊団九番船船長ドクQのシクシクの実の能力で感染させる病気。
ワノ国出航後のハートの海賊団が勝者島で黒ひげ海賊団と交戦し,ローやベポなどが女体化した。
しかしローは覇気で解いて見せた。
青玉鱗(せいぎょくりん)
天竜人に誘拐されたジニーが患った病。ジニーはこれが原因で捨てられてしまった。
ジニーがこれを患ったときにはこの病名は不明で,娘ボニーにも同じ症状が発症。
その後この病気は「青玉鱗」という難病であることが判明。
症状や特徴は,
- 体に石ができる
- 日光や月光など全ての自然光で石は広がる
- 時間による進行は防げない
- 治療方法はない
などである。5歳になる前に発症したボニーについて医師は,「持ってあと5年・・・10歳の誕生日を迎えることはないでしょう」と診断。
ジニーは天竜人に捨てられたのち,もし自分に何があっても,子供が生きていけるようにと命あるうちに陽の当たる海を渡ってソルベ王国へ辿りついた。
【おまけ】人間病
ドフラミンゴが支配していたドレスローザ王国において,オモチャが人間のような振る舞いをすること。
ホビホビの実の能力で玩具にさせられた人間は,周りからは忘れられてしまうが,オモチャ自身は記憶は無くならないため,自分の存在を伝えようしたり,人間のように振る舞ったりしても,「オモチャが人間のようになった」と認知されるのみ。
当時のドレスローザではこのようなオモチャの様子を「人間病」と呼んでいた。
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