※コミックス派・アニメ派ネタバレ注意
ONE PIECE最新話 第1196話〝死にたがりの愛に価値なんてない〟
[週刊少年ジャンプ 2026年47号]
1196話まとめ!
- イワンコフのインパクトが強すぎる回
- サンジの〝恐いもの〟はなんとイワンコフ
- 【考察】サンジに足りない「自己愛」が覇王色の最後のピース
- 槍は槍でも〝投げ槍〟はNG
- ONE PIECEの「愛」まとめ
- サンジは少しずつ自己愛を持ち始めている
- 『頭が高ェ』はゾロとの対比
- キリンガムの技名が秀逸
イワンコフのインパクトが強すぎる回
『出て来るな……!!!』
1196話は、神の騎士団キリンガムとの戦いの最中に、よみがえりかけた記憶を必死に押し戻すサンジの叫びから始まります。
必死に押し戻している相手は、目の前の敵ではなく……
頭の中のイワンコフ。

しかも1コマ目から、サンジもイワンコフも顔のインパクトが強すぎる!
なんとかイワンコフを追い払い、サンジはキリンガムに向き直ります。
ところがキリンガムは、神の騎士団を倒せないなら船長に助けを乞えとあおってきます。
それでも、サンジの闘志は決して折れません。
【今回のポイント】
- サンジの頭から出てきた「恐いもの」は、なんとイワンコフ
- サンジはカマバッカ王国での記憶から、イワンコフの教えを思い出す
- 教えの中心は「自己愛」と「愛とは〝防御力〟」
- 最後はキリンガムに『頭が高ェ』と言い放つ
サンジの〝恐いもの〟は、なんとイワンコフ
キリンガムは〝夢出力(アうとうとプット)〟で、サンジの頭から〝悪夢の住人〟を引きずり出します。
そこに現れたのは……
またしてもイワンコフ!

ジェルマではなくイワンコフの出現に、サンジ本人も『何で〝イワ〟が…!!』と驚きを隠せません。
サンジは無意識のうちに、何よりもイワンコフを恐れているのかもしれません。
さらにキリンガムは、呼び出したイワンコフと合体。
いや、こんなの誰が見ても恐いでしょ。
しかもこの姿、108巻のSBSで描かれた「カイドウの実を食べたイワンコフ」にそっくりなんです。
【左】108巻のSBSで描かれた「カイドウの実を食べたイワンコフ」
【右】イワンコフと合体したキリンガム


当時かなり話題になったあのSBSの絵と比べても、負けず劣らずの強烈なインパクト。
鼻ヒゲまで似てて、おもしろすぎる!
サンジのカマバッカの記憶と〝自己愛〟
場面は、サンジの記憶の中にあるカマバッカ王国へ。
回想の中で、新キャラ「クララ」の名前がさらっと出てきます。
キャラ図鑑を運営している身としては、これほどマイナーなキャラでもつい反応してしまいます。
クララとの試合に勝ったものの、勝った側のサンジは満身創痍のキズだらけ。
そんなサンジを見かねて、イワンコフがカマバッカの面々と説きはじめた教えこそが「自己愛」でした。
『〝自・己・愛〟♡』

さらにイワンコフは、愛の真理を豪快に言い切ります。
『愛とは〝防御力〟!!』
ナミさんやロビンちゃんのためなら死ねると言い返すサンジへ、今話の章題にもなった重い一言が返されます。
『死にたがりの愛に価値なんてない!!』
【イワンコフがサンジに伝えたこと】
- 自分を愛せない者は、他人も愛せない(=自己愛が大事)
- 愛とは〝防御力〟
- 死にたがりの愛に価値はない
- 投げ槍な勝利を繰り返せば、救いたい者も救えない〝限界〟が来る
ここでぜひ思い出したいのが、激闘のエッグヘッド編です。
あの黄猿を前にして、サンジは力強く言い放っていました。
『愛は光より強ェんだ!!』
麦わらの一味で「愛」を語る男といえば、やっぱりサンジ。
愛の重みは誰よりも知っているのに、唯一足りていないのが「自己愛」なのかもしれません。
そしてこれこそが、覇王色の覚醒に必要な最後のピースなのではないでしょうか。
それにしても、イワンコフ本人の強烈な「自己愛」も今回はひしひしと伝わってきました。
そんなイワンコフにも、命をかけて守りたい男がいます。
ドラゴン。
あれほど強烈な自己愛を持つ男にそこまで思わせるのですから、ドラゴンの器の大きさが伺えます。
イワンコフが消えた意味

ジェルマとの決着ならすでについたと振り返り、サンジは力強く言い切ります。
『おれの価値ならあいつらがくれた!!』
その叫びの直後、キリンガムの能力で生み出されたイワンコフが跡形もなく消え去ってしまいます。
『あいつの〝恐エもの〟が…消えた!!』
予想外の事態に驚いたのは、キリンガムの方でした。
サンジが本当に恐れていたのは、イワンコフそのものではなく自分の弱さを突きつけられることなのでしょう。
自己愛の無さという弱点を乗り越えたとき、サンジはさらなるレベルアップを果たすのではないでしょうか。
槍は槍でも〝投げ槍〟はNG
熱を帯びるイワンコフのお説教は、サンジの危うい戦い方そのものへとおよんでいきます。
『そうやって投げ槍な勝利を繰り返してたら いつか救いたい者も救えない〝限界〟が来るナブル!!!』
槍といえば、かつてゼフがサンジに伝えた『腹にくくった〝一本の槍〟』が思い出されます。
【左】ゼフの〝一本の槍〟
【右】イワンコフの〝投げ槍〟


今回のイワンコフのセリフでも、「投げ槍」の表記はひらがなではなく漢字の「槍」。
槍は槍でも、「投げ槍」はだめですね。
ONE PIECEの「愛」まとめ(特にエルバフ編)
1196話は、とにかく「愛」の回。
せっかくの機会ですから、エルバフ編を中心に描かれてきたさまざまな「愛」を一気に振り返ってみます。
ギャバン
まずは、エルバフ編で初登場を果たした「愛の伝導師」、ギャバン。
ルフィがロジャー、ゾロがレイリーのように進化するなら、サンジはギャバンのように進化するのではないでしょうか。
自己愛を手に入れて覇王色を会得したあかつきには、サンジもギャバンのような姿になりそうです。
ソマーズ
ソマーズは、「〝愛〟とは傷つけ合うもの」という独自の美学を持っています。

親子愛
冥界へと落ちていく我が子を、絶対に一人きりでは行かせない。
エルバフ編では、親たちが自らの危険もかえりみず、次々と子どもを抱きしめていきました。

そしてエッグヘッド編では、あのドラゴンがこんな言葉を残しています。
『子は…親の弱点だ』

ゴッドバレー事件の発端
ロックスもロジャーも天竜人も、ゴッドバレーでいったい何を奪い合っていたのか。
長年の謎が、エルバフ編の過去編でついに描かれました。
答えは、シャクヤク。
シャクヤクへの愛こそが、あの事件の引き金だったんです。
しかもロックスの本当の目的は、騒動に便乗して妻エリスと息子ティーチを救い出すこと。
あのロックスにも、こんなに強い愛があったとは。
ビッグマムの弱点
ホールケーキアイランド編でベッジは、ビッグマムをかすり傷ひとつつかない強靭な体だと説明していました。
ところが例外が、ひとつだけ。
マザー・カルメルへの悲しみをあらわにしたとき(86巻859話)、ビッグマムはかすり傷を負っているんです。

早くに親にも国にも捨てられ、カルメルの愛情を受けて幼少期を過ごしたリンリン。
【今回の「愛」の共通点】
- ギャバン:愛の伝導師
- ソマーズ:愛とは傷つけ合うもの
- 親子愛:子どもを一人では行かせない
- ゴッドバレー事件:シャクヤクへの愛が引き金
- ビッグマム:カルメルの愛が唯一の弱点
サンジはだんだん自己愛を持ち始めている
これまでのサンジを振り返ると、自らを犠牲にする戦い方や勝ち方がとにかく目立っていました。
前回の1195話でも、そんな場面が次々と回想されています。
ところが、ワノ国編。
ブラックマリアに囚われたサンジは、ロビンに助けを乞うことで無駄な戦いを避けています。

自分を犠牲にするのではなく、人に助けを求められるようになってきました。
少しずつ自己愛を持ち始めてはいるものの、覇王色の覚醒にはまだあと一歩足りないのかもしれません。
ゾロ・サンジの対比『頭が高ェ』
そして迎える1196話のラスト、キリンガムに向かってサンジが言い放ちます。
『頭が高ェ!!!!』

これ、ゾロとの対比なんです。
ゾロもエニエス・ロビー編で、キリンの能力者カクにまったく同じセリフを放っていました(43巻416話)。
相手がキリンだからこその「頭が高い」で、首の長い動物にかけた言葉遊びも兼ねているのだと思われます。
キリンガムの技名が秀逸
最後にもうひとつ。
キリンガムの技名が、どれも秀逸!
【キリンガムの技名】
- 〝夢出力(アうとうとプット)〟:アウトプット(出力)×うとうと
- 〝退場(ログアうとうと)〟:ログアウト×うとうと
次号は休載
【お知らせ】
次号は、残念ながら休載。
再開は49号(11月2日発売)の予定です。